遠近両用メガネのメリット・デメリットを紹介!快適に使うポイントもチェックしよう

遠近両用メガネのメリット・デメリットを紹介!快適に使うポイントもチェックしよう

遠近両用メガネは、近くも遠くもピントを合わせやすいメガネを指します。1枚のレンズに、遠くと近くを見るための度数が入っているメガネです。遠近両用メガネと聞くと、レンズに小窓が付いているのを頭に浮かべる方もいるかもしれません。現在では、一目で遠近両用メガネとわかる見た目ではなく、老眼鏡など他のメガネと同じような見た目をしています。

老眼と近視、遠視、乱視などを併発している方にとっては、メガネを2本持ち歩かなくて良いので便利です。運転をする際にも、遠近両用メガネを使うと問題なく運転できます。

遠近両用メガネには、そのほかにどのような特徴があるのでしょうか。今回は、遠近両用メガネのメリットとデメリットについて紹介します。

遠近両用メガネで得られるメリット

遠近両用メガネで得られるメリット

遠近両用メガネは、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、3つのメリットを紹介します。

メガネをかけ替える手間がかからない

遠近両用メガネを使うと、使用シーンに応じてメガネをかけ替える手間がかかりません。老眼鏡や近視用のメガネなどどちらかに特化したものだと、見たいものとの距離によってメガネをかけ替える必要があります。

しかし、遠近両用メガネは1枚のレンズで近くも遠くも見ることができるため、メガネをかけ替えずにいろいろな距離の物を見ることができます。

近くから遠くまですべての距離が見やすい

遠近両用メガネは、レンズの上に遠くを見る度数、下に近くを見る度数が入っているので、1枚で遠近どちらの距離でも見やすくなります。

見る物との距離によって目の動かし方やレンズを通した見方を変える必要があるので、慣れるまでは戸惑うかもしれません。しかし、遠近両用レンズに慣れれば、手元を見るときと遠方を見るときの切り替えがスムーズにできます。

例えば、電車などで本を読みながら、時折遠くの景色眺めるのも簡単です。メガネをかけ替えて使っている方にとっては画期的なメガネといえるでしょう。

運転にも使える

車の運転時は、近くの速度計を見たり、左右の歩行者を見たり、遠くの信号や対向車を見たりと、遠近の切り替えが頻繁に発生します。

運転の最中にメガネをかけ替えるのは困難なので、不便を感じながら運転している方もいるかもしれません。しかし、遠近両用メガネを使えば、遠くでも近くでも正確に見ることができるため、運転の安全性・快適性を高めることができます。

仕事や通勤などで車に乗ることが多い方は、遠近両用メガネを取り入れると、これまでよりもスムーズに安心して運転できるようになるでしょう。

【遠近両用メガネ】使用時のデメリットに注意しよう

【遠近両用メガネ】使用時のデメリットに注意しよう

遠近両用メガネは画期的なアイテムですが、万能なものではありません。ここでは、遠近両用メガネを使うときのデメリットを2つ紹介します。

歪みや揺れが生じやすい

レンズの上側と下側に異なる度数が入っているのが遠近両用メガネの特徴です。1枚のレンズに異なる度数が入っていることが、使用中の違和感を生みます。上のレンズに焦点を合わせてから下に移動するときに、歪みや揺れが生じて違和感が大きくなるのがデメリットです。

上のレンズで見てから下のレンズに視線を移動させる際に、どうしてもはっきり見えない部分が出てきます。頻繁に遠近を切り替える場合は、常に違和感が生じるので、慣れるまでは目が疲れてしまうおそれもあります。

使い続けているうちに慣れるものの、遠近両用メガネの特性上、歪みや揺れがなくなることはありません。慣れるまでは使いづらさを感じる点はデメリットといえます。

慣れるまで違和感を覚える

前述したように、異なる度数のレンズが入っていることが影響して、上手に使いこなせるまでは時間がかかります。技術革新により現在のレンズは昔よりも格段に使いやすくなっていますが、自分が見たいピントに合わせることができるまでは個人差がありますが、1週間~1か月ほどかかります。

違和感を覚えて目が疲れてしまうおそれもあるので、毎日少しずつ遠近両用メガネをかけて遠くや近くを見る練習が必要です。使い続けていると慣れてくるので、根気強く練習しましょう。

また、慣れるまでの間は特に車の運転に注意が必要です。視界が歪んだり、ぼやけたり、視野が狭くなったりするので、なるべく運転は控えるか、いつも以上に注意して運転しましょう。

遠近両用メガネを快適に使うためのポイント

遠近両用メガネを快適に使うためのポイント

遠近両用メガネは一度慣れてしまえば、日常のあらゆる場面で使用するこのできる、大変便利なアイテムです。一方で、使い慣れていない方や乱視や強い度数が必要な方などは使い方に戸惑ったり、違和感を感じる場合もあることでしょう。ここではできるだけ遠近両用を快適に使用するためのポイントを紹介します。

手元の見え方に違和感を覚える初期老眼から試してみる

遠近両用メガネは、近距離用のレンズの度数が強いほど歪みが生じやすくなります。そのため、手元の見え方に違和感を覚え始めたときから遠近両用メガネを使い始めるのがおすすめです。

初期老眼であれば加入度数が小さいためです。加入度数とは、近くを見るときの度数と、遠くを見るときの度数差のことです。この差が小さい、つまり老眼がそれほど進んでいない状態であるほど、遠近両用メガネの見え方に慣れやすいといわれています。

天地幅が広いフレームを選ぶ

フレーム選びにもコツがあります。天地幅(レンズの縦幅)が広いフレームを選ぶのがポイントです。縦幅が広いレンズなら、遠距離用の度数から近距離用の度数までの長さが離れているため、見え方の歪みを小さくすることができます。

遠距離用の度数から近距離用の度数までの長さのことを累進帯長(るいしんたいちょう)といいます。特に、初めて遠近両用メガネをつくる方は、この累進帯長の長さに注意しながらフレームのサイズを選ぶことが大切です。

正しい見方を身に付ける

遠近両用メガネは、遠距離と近距離の見方が異なるため、早めに正しい見方を身に付けることが大切です。誤った見方で見ていると、逆に見づらくなってしまうおそれがあるので、早めに遠近両用メガネの見方に慣れましょう。

例えば、遠くを見るときは軽くあごを引いて上のレンズで見る、手元を見るときは目線だけ動かして下のレンズで見るなどなどのコツを覚えましょう。目線のみ動かす、頭ごと動かすなど見る場所によって顔や目線の動きも変わるので注意が必要です。

眼鏡専門店では、レンズに遠近両用のポイントシールを貼って適切な視線移動や使い方の説明をしてもらえます。上手に使えないと感じたら一度相談してみることをおすすめします。

適切なメンテナンスとフィッティング調整を受ける

遠近両用メガネを使っていて、歪みや揺れなどの不具合を感じる方の多くは、適切な位置でメガネをかけられていないことが原因になっています。

そこで、不具合が生じないようにするために適切なメンテナンスやフィッティング調整を受けることが大切です。可能であれば、月に1回~3か月に1回程度のペースで調整を受けることをおすすめします。忙しくてなかなか時間を取れない方でも、半年から1年の間に1回は調整を受けてください。

新型設計や快適機能の付いたレンズを購入する

遠近両用メガネの視野の狭さや、ユレ・ゆがみを軽減したりするためには、内面累進設計・両面複合累進設計・インディビジュアル設計レンズなど高性能なレンズを使用することも効果的です。値は張りますが価格の差は遠近両用レンズの性能の差の表れにもなります。

お一人お一人の視力や使用状況に合わせてオーダーメード設計されたレンズを使うことで視野を広くしたり、ユレ・ゆがみを軽減することも可能ですが、度の強さ・乱視の有無などによって求められる性能も変わってきますので、しっかりと専門店で相談や体験をしてからレンズを選択・購入することをおすすめします。

まとめ

遠近両用メガネは、手元も遠くも1本のメガネで見られる画期的なアイテムです。しかし、1枚のレンズに複数の度数が入っている特性上、デメリットもあります。

遠近両用メガネは適切な視力測定とレンズ選び、正しいフレーム選定とフィッティングを行うことによってはじめて快適に使用することができる商品です。購入にあたっては詳しく説明を受けることのできる眼鏡専門店に相談してください。

遠近両用メガネの選び方にお悩みなら、メガネのヨネザワにご相談ください。来店のご予約をされる際に、眼鏡作製技能士による接客をご希望いただけます。眼鏡作製技能士については下記の記事をご参照ください。

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